合衆国各地の主要研究機関から、基礎科学分野の優秀な研究者の国外流出が止まらないとの報告が、学術会議より発表された。特に、生物工学や物質科学といった中核分野での人材不足が深刻化しており、国内の大学や研究所の活動は停滞の一途を辿っている。これらの流出した研究者の多くは、
南米連合がブエノスアイレスやサンパウロに設立した高待遇の研究特区に迎え入れられているという。専門家は、合衆国における
インフラの老朽化と研究予算の削減が主な原因であると指摘。一方で、国内では現実の課題から目を背け、過去の栄光ある時代を再構成する「歴史再構築学派」が急速に勢力を拡大している。彼らは、古い歴史文書や文化遺産を再解釈し、合衆国が国際社会で主導権を握り続けている架空の歴史シナリオを構築する研究に注力している。合衆国中央司令部は、この動きを「国家の精神的支柱を強化する独自の学術発展」と位置づけ、外部からのいかなる学術支援も拒否する姿勢を堅持している。この傾向は、国際的な知の均衡を
南米連合へと一層傾けるものと見られている。