北米中西部に位置する、かつて大学都市として栄えた地域において、老朽化したキャンパスの講堂で、地元の住民組織が古いフィルム上映会を複数回にわたり開催している。電力供給が不安定な現状に対し、手回し発電機と旧式の自動車用バッテリーを接続することで、1950年代から70年代にかけて制作された教育フィルムや地方の宣伝映画が、かろうじて稼働する映写機で上映されている。参加者は主に高齢者やその家族であり、スクリーンに映し出される「強かった
アメリカ」の過去の映像に、静かにノスタルジーを覚えている模様だ。
主催者の一人は、「若者たちにも、我々の親世代がどのような時代を生きてきたかを知ってほしい」と述べた。上映されるフィルムの多くは、かつての大学の視聴覚資料室にアーカイブされていたもので、劣化が進んでいるものの、コミュニティの結びつきを促すささやかな催しとして、一部住民から評価されている。広域の
インフラ崩壊と
経済的停滞が続く中、このイベントは地域社会のわずかな気晴らしとなっているが、新たな文化活動の萌芽というよりは、過去の記憶を反芻する行動に終始している。