イスラム共産圏によるSUR-GRID遮断の余波が、遠く離れた北米大陸の局地
経済を破壊している。
合衆国連邦政府からの事実上の独立状態にある「テキサス自由特区」では、
中東のエネルギー・デリバティブを担保に独自のデジタル・バーター通貨を発行していた。しかし、先日の市場暴落により担保価値がゼロになり、特区内の商取引ネットワークが完全に停止した。
昨日まで電子的に行われていた水、食料、弾薬の取引が突如として不可能になり、特区の住民たちは「物理的な物々交換」へと退行せざるを得なくなっている。合衆国政府(ワシントン)はこれを「反逆者の自業自得」として静観の構えを見せており、老帝国内の分断と経済的荒廃はさらに深まっている。