【シドニー】 オーストラリアのシドニー市ダーリングハースト地区の市立ギャラリーにて、タスマン・エコ・アーツ・コレクティブによる新作展示会「太平洋の残響」が開催された。本展示は、
南米連合が推進する「エコ・モラリスモ」運動に触発され、太平洋地域の自然との共生をテーマとしている。しかし、作品中に見られるアボリジニの伝統的意匠の多用や、特定の構図に対する解釈を巡り、一部で議論を呼んでいる。
コレクティブの声明によれば、展示は「この地の声」を反映させ、地域の文化的多様性を讃えることを意図している。しかし、展示初日に訪問した世界人民連帯銀行(WPSB)文化交流事務所の現地代表は、報道陣に対し「パチャママの普遍的な連帯思想から逸脱する解釈」であるとの見解を表明した。これに対しコレクティブ側は、「土着の精神性こそが、真の意味での自然との調和を可能にする」と反論している。
展示された作品群は、地元の土壌から採取した顔料や植物由来の染料を用いた巨大な壁画や、漂着木材、廃材などを組み合わせたインスタレーションが中心。特に、先日の『太平洋統一蹴球大会』の中断を暗示するかのような、引き裂かれた通信線のようなモチーフが描かれた作品は、来場者の間で様々な憶測を呼んでいる。
本展示は、
南米連合の強まる文化的な影響力と、オーストラリアが保持しようとする独自のアイデンティティとの間の微妙な緊張を浮き彫りにしていると見られる。深刻な対立には発展していないが、文化的な解釈を巡る静かな論争は今後も続くと予想される。